無料溶存酸素計算機 — 魚種別RAS酸素需要量 | 水槽計算機

日間給餌量と魚種(サーモン、ティラピア、コイ)に基づいてRAS養殖システムの日間酸素需要量と時間あたり注入量を計算します。

溶存酸素(DO)は魚の呼吸・硝化バクテリアの代謝・水草の暗期呼吸に不可欠で、水温が上がるほど水中に溶ける限界量は減少します。本計算機は水温・気圧から飽和DO濃度を求め、給餌量と魚種(代謝速度の違い)から日間酸素消費量と必要なエアレーション・水流注入量を算出します。RAS養殖・密飼育水槽・夏季高水温時の酸欠リスク評価ツールとして実用的です。日本の夏季水温30℃ではDO飽和7.5mg/L程度まで下がり、適切なエアレーションなしでは過密水槽は危険水域に入ります。 国内夏季の異常高温が定着した近年は、淡水熱帯魚水槽でもDO管理が新たな課題となり、エアレーション+クーラー+遮光の3点セットが標準対策となりつつあります。 また溶存酸素(DO=Dissolved Oxygen)は魚の生命維持に直結する最重要指標で、淡水魚最低5mg/L・サンゴ最低6mg/L・養殖場最低7mg/L以上の維持が必要です。DOは水温上昇で減少(25℃で8.3mg/L→30℃で7.5mg/L)、塩分上昇で減少(淡水→海水で約20%減)、気圧低下(高地)で減少するため、夏季・高地・海水水槽は特に注意が必要です。 日本の夏季高水温期(28〜32℃)は飽和DO濃度が6〜7mg/Lまで低下し、高密度水槽では酸欠による集団斃死リスクが急増します。本計算機は水温・塩分・気圧・水槽容量からDO飽和度を算出し、エアレーション・水流ポンプ・酸素石の必要追加量を提案します。酸欠耐性の低いネオンテトラ・カージナルテトラ・ディスカスの夏季管理に必須です。

仕組み

飽和DO(mg/L)は水温の関数で、20℃=9.1、25℃=8.2、30℃=7.5(海水ではさらに低い)を採用します。日間酸素消費量は魚体重(kg)×0.2-0.5g O2/kg/日(温帯魚種)、肉食魚や活発種は上限値を使用します。給餌時消費は基礎代謝の2-3倍に増えるため、給餌後30分のDOピーク需要を計算します。エアレーション・サーキュレーター・OFオーバーフローによる酸素供給量を入力すれば、安全マージンを判定します。サンゴ水槽は夜間光合成停止+呼吸でDO低下が顕著、強力なプロテインスキマーが酸素供給源として重要です。 結果は飽和DO(mg/L)・日間消費量・必要エアレーション強度・酸欠リスクレベルを一括判定します。 またDO不足の兆候は、魚が水面で口パクする(鼻上げ)、活性低下、給餌反応悪化、水カビ・白点病発症増加です。緊急対応はエアレーション最大化、水流増加、給餌停止、水温低下、活性炭・ゼオライト投入の順で実施します。底床嫌気層の発生(黒い砂・硫化水素臭)はDO極限低下のサインで、即座のプロホースクリーニングが必要です。

使用シーン

  • 120cmアロワナ水槽(肉食魚20kg)で夏季水温30℃時の日間O2消費量とエアレーション必要強度を算出する。
  • RAS養殖池(1000L・密飼育)で給餌時のDOピーク需要を試算し、酸素ボンベ供給システムの容量を設計する。
  • 60cm規格水槽で夜間消灯後のDO低下を予測し、エアレーション24時間稼働の必要性を判定する。
  • 夏季猛暑日に水温が予想以上に上昇した場合の酸欠リスク評価と、緊急エアストーン追加・水量増加対応の判断材料を得る。
  • 雷魚・スネークヘッド単独飼育の大型水槽(300L)で、肉食魚の高代謝に対応するエアレーション設計を行う。
  • 60cm規格水槽(57L)でネオン主要メーカー30匹・水温27℃・給餌1g/日の日間酸素消費量を計算し、必要なエアレーション・サーキュレーター容量を選定する。
  • 養殖場(1000L)でティラピア100匹を25℃で集約飼育する場合の時間あたり酸素消費量を計算し、必要なエアブロワー吐出量を試算する。

溶存酸素計算機の使い方

1日の給餌量と魚種を入力します。給餌量に酸素係数(サケ科1.0、ティラピア0.75、コイ0.65)を乗じて1日の O₂ 消費量を推定します。

24で割って毎時注入量を算出します。酸素発生機や液体酸素(LOX)供給は、給餌後ピークや移送ロスのために30%の余裕を加えて設計してください。

実測DOはサケ科で6 mg/L、温水種で4 mg/L 以上を維持してください。DOが下がる場合は給餌を減らすか曝気を増やし、脱気塔なしの純酸素注入を増やさないでください。

よくある質問

溶存酸素(DO)はなぜ重要ですか?

魚の呼吸・硝化バクテリアの代謝・水草の暗期呼吸など、水槽生態系の全活動に必要な要素です。淡水20℃で飽和DO 9.1 mg/L、25℃で8.2、30℃で7.5(海水ではさらに10-20%低い)と水温上昇で溶解度が低下します。同時に魚の代謝も水温で加速するため、夏季高水温時は供給と需要のギャップが急激に開きます。

計算結果はどこまで信頼できますか?

本計算機は標準的な溶解度式と魚種別代謝係数(0.2-0.5 g O2/kg/日)を使用します。実際の消費量は活動度・給餌時刻・水温で変動し、給餌直後の30分は基礎代謝の2-3倍に増えるピークがあります。算出値は1日平均で、安全マージン50%以上の供給能力を確保するのが実用的です。DOメーターで実測すれば最適化が進みます。

酸欠の症状と対応は?

魚が水面で口をパクパクさせる「鼻上げ」が最初のサインで、続いてエラ呼吸が荒くなり、活動量が落ちます。即座にエアレーションを最大化、水温が高い場合は冷却(氷投入・ファン)、水面を波立たせて表面積を拡大、過密な場合は緊急避難として一部魚を別水槽に移動します。慢性的な酸欠は飼育数見直しが必要です。

エアレーションは必要ですか?

外部フィルター戻り口で水面に十分な波があれば必須ではありませんが、夏季高水温・夜間・過密水槽・サンゴ水槽・新規立ち上げ期は強化推奨です。エアストーンは安価で効果大ですが、CO2添加水草水槽では昼間CO2が逃げるため夜間のみON運用が一般的です。サーキュレーターも水面波立て+水流均一化で酸素供給を増やせます。

サンゴ水槽の酸素管理で特に注意することは?

サンゴと共生する褐虫藻が日中は光合成で酸素を供給しますが、夜間は呼吸で酸素を消費し、DO低下が顕著です。強力なプロテインスキマーは溶存有機物除去と同時に酸素溶解を促進するため、夜間DO維持に重要です。リターンポンプ・サーキュレーターで全水量を循環させ、サンプ槽でも水面波立てを確保すると安定します。