日間TAN負荷を処理するために必要なバイオフィルター表面積(m²)とバイオメディア容量(L)を計算します。MBBR・散水フィルター・流動床対応。
バイオフィルター(生物濾過槽)はアンモニア・亜硝酸を硝酸まで酸化する硝化バクテリアの住処で、必要な表面積はTAN(総アンモニア)負荷から逆算できます。RAS養殖・大規模水槽・過密飼育水槽では、ろ材容量不足が水質悪化の直接原因となります。本計算機は日間TAN産生量とろ材タイプ(リング・ボール・サブストレート・スポンジ・バイオブロック)から必要表面積(m²)とろ材容量(L)を算出し、外部フィルター・上部フィルター・OFサンプ・流動床のサイジングに役立てます。 ろ材投資は初期費用が大きく見えても、5年・10年の長期償却で考えれば1日数円の維持費に過ぎず、高品質ろ材選択は長期的な水質安定と魚の健康に最も影響する投資です。 またバイオフィルター(生物濾過槽)の表面積は硝化バクテリア(ニトロソモナス・ニトロバクター)の定着面積を決定し、TAN処理能力に直結します。標準的なリングろ材(主要外部フィルターサブストラート・パワーハウス)は表面積300〜500m²/L、ボールろ材(主要外部フィルター メック)は150〜250m²/L、サンゴ砂は100m²/L程度です。 日本の外部フィルター(2213/2215/2217クラス)・上部フィルター・オーバーフロー濾過槽はそれぞれ濾材容量1〜10Lで、ニトロソモナス・ニトロバクターの担体面積として50〜500m²を提供します。本計算機は水槽負荷(TAN生成量)と濾材種別(リング/ボール/マット)の有効表面積から必要濾材量を算出し、過小設計による硝化崩壊・過剰設計による無駄を同時に防ぎます。海水水槽のライブロック計算(1kg=約100m²)にも対応します。
硝化バクテリアの標準処理速度は表面積1m²あたり0.3-0.5 g TAN/日です。本計算機はTAN産生量(g/日)を処理速度で割って必要表面積を求め、ろ材タイプ別の比表面積(リング 200m²/m³、ボール 500m²/m³、サブストレート 800m²/m³、スポンジ 1000m²/m³、高機能バイオブロック 1500m²/m³以上)で割ってろ材容量(L)に変換します。設定温度・pH・DO(溶存酸素)も処理速度に影響し、低温(20℃以下)では効率が30-50%低下、pH 6以下では硝化が著しく停滞するため、KH維持が併せて重要となります。 結果はろ材タイプ別の必要量(L)・予想価格帯・3年間の維持コストを一括試算し、長期視点での選択を支援します。 また硝化バクテリアの活性温度は20〜30℃で、15℃以下で活性半減・10℃以下でほぼ停止します。pH 6以下では硝化速度が大幅低下するため、低pH水草水槽では生物濾過容量を1.5〜2倍多めに確保する必要があります。海水バイオフィルターはアンモニア毒性が高いため、淡水基準より厳しい容量設計(2〜3倍余裕)を推奨します。
日次TAN負荷(アンモニア生成計算機の値)を入力し、ろ材タイプを選びます。プリセットが硝化速度(g TAN/m²/日)と比表面積(m²/m³)を自動入力します。
必要表面積 = TAN負荷 ÷ 硝化速度。ろ材体積 = 表面積 ÷ 比表面積 × 1000。MBBR K1 はバランスが良く、流動床はよりコンパクトですが流量制御が必要です。
実機では20〜30%の安全率を見込んでください。低温(15 °C未満)や低DO(4 mg/L未満)では硝化速度が低下します。冷水サケ科システムでは表示値の半分で設計するのが一般的です。
アンモニア(NH3)を亜硝酸(NO2)に酸化するNitrosomonas属、亜硝酸を硝酸(NO3)に酸化するNitrobacter属の硝化バクテリアが定着するろ材スペースです。物理濾過と化学濾過の中間に配置されるのが標準で、外部フィルター・上部フィルター・OFサンプ・流動床ろ過槽など様々な形態があります。サイズ不足は水質悪化の直接原因です。
硝化バクテリアはろ材表面に定着するため、同じ容積でも比表面積(m²/L)が大きいほど処理能力が上がります。一般的にリングろ材200-300 m²/L、ボールろ材500 m²/L、サブストレート800 m²/L、スポンジ1000 m²/L、高機能バイオブロック1500-2000 m²/L以上です。容量が限られる小型水槽では高比表面積タイプが有利です。
本計算機は硝化バクテリアの標準処理速度0.3-0.5 g TAN/m²/日を採用します。実際には水温・pH・DO・流速で活性が変動し、20℃以下では30-50%低下、pH 6以下では著しく停滞します。算出値は理想的環境(25℃・pH 7.5・DO飽和)の値のため、寒冷地・低pH水槽では1.3-1.5倍の安全マージンを確保してください。
原則として「多いほど安心」ですが、過剰量は通水抵抗増加で実効流量低下を招きます。外部フィルターの場合は容器容量の60-70%をろ材で埋め、残り30-40%を水路として確保するのがバランスです。リング・ボール・スポンジを層別配置(下から物理→生物→化学)し、定期的に飼育水で軽くすすぎます。
リング・ボール・サブストレート系の物理的ろ材は3-5年使用可能で、目詰まりが顕著になったら交換します。スポンジは1-2年で形状が劣化したら交換、化学濾材(活性炭・ゼオライト)は1ヶ月で吸着力を失うため定期交換します。全ろ材の同時交換は硝化バクテリアの一斉死滅を招くため、1/3ずつ段階的に行います。